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​   2024年1月、能登半島で大地震があった。私は4月1日にJASOの調査団に加わり被災地を訪れた。私の印象は大きく二つある。一つは民家の被災状況から浮かび上がる真実。つまり、耐震性能の有る住戸がほぼ無傷で残っている傍らで、その隣の耐震性能のない住戸はぺしゃんこに崩壊してしまったという、その有様が衆目の前に示された。民家は皆一様に弱いのではなく、耐震改修をしなかった民家が崩壊したのである。このことが今回の地震ほどはっきり示されたことはなかったと思う。

  二つ目は寺院である。寺院は宗教施設であるから政府の支援が届かない。ゆえに今日まで耐震化促進行政からは放置されていた。總持寺では新しく改修した回廊が、その回廊だけ崩壊してしまった。でたらめな耐震技術を用いてしまったわけだ。実は日本中にこの手の間違いは多いのではないかと案じる。

  伝統的宗教建築は地震には強い。ゆらゆらと揺れ地震力を受け流して倒れることなく建ちつづける寺院であるのに、耐震の知見のないままの補強がなされた寺院が日本中に多く存在していると思われる。     ⇒ 能登半島地震調査の報告​​

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  2025年5月、2回目の調査団に参加したので、追記する。そこで初めて(内灘町で)側方流動の現象を目にした。これほど大きな災害になった原因は、この現象を知らぬままに街つくりの開発が行われたことによる。大反省が必要である。また、輪島、珠洲、など1年振りに再び廻って復旧状況を見たが、公費解体が進められる中でまだまだ何も手が付けられていない。すべてはこれからである。東北地方の反省があるので、能登は、「能登時間」において復旧されることを受け入れなければならない。私はそう思った。

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​​​■  NPO耐震総合安全機構<JASO>の推進する活動に参加しています。耐震化についてご相談ください。​​

                                      三島直人 

                   mailto : misima@aol.com

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一級建築士事務所住環境変換装置

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