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マンションの耐震補強工事

  • 執筆者の写真: misima
    misima
  • 2019年1月8日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年2月8日


 先日、川崎市のマンションの耐震工事の見学会に行ってきた。耐震改修工事は、マンション管理組合が中心となる一大事業である。約100戸の6階建てマンション。廊下側に耐震アウトフレームを設ける工事。発表を行うのはJASOのベテラン会員。スピーディーに問題点を洗い出して解決していく。聞くところによると5年間進まなかったが彼が入ってようやく補強工事と修繕工事を同時に行うことができた。


 驚いたことその1

 とにかく100世帯に及ぶ区分所有者の意向を一つにまとめなければ耐震工事はできない。これは大変な労力がかかる。実際このマンションでは、過去に何人もの専門家がかかわり、つまりCM(コンストラクションマネージャー)とか、マンション管理士とか、コーディネーターとか、弁護士とか、そこに耐震診断だから、当然役所もかかわり、しかい5年かかって進まなかった。なんだらかんだら簡単ではない。だから、耐震工事を行うために、彼は指揮する指揮官として、バッタバッタと、まるで権力者かように組合員の尻を叩き、激を飛ばしながらやったに違いない。よく言われるのは、普通は、和を重んじ、優しく言葉を選び、安全に、安全に進めるものだが、この時はまるで面白い寸劇を見たように思った。私ならいつも反対意見に行く手を阻まれ、忍耐し、忍耐し、やっと一歩進めるのに、この方は何でこんなにできたるのだろうか。


 驚いたことその2

 実はこれが一番驚いたこと。JASO氏が入る前に、川崎市のとある有名な方の耐震診断と設計があって、この設計が実はでたらめだったということ。でたらめとは言い過ぎかもしれないが、そのために耐震がストップしていたのだった。JASO氏が入り、補強設計をやり直してこのマンションは救われたことのなる。この話を聞いたときはびっくりであった。フレームの位置を逆に設計し、それでは施工できないではないか。なんでこんな設計をしたのかわからない。

 さすがにJASO氏はこれを公に糾弾はしなかったが、その日集まった聴衆はみな分かった。この川崎市では有名な方の設計が問題だったことに。



 驚いたことその2の2

 川崎市のシステムに問題があるのではないかと思う。個人に耐震依頼するシステムであれば弊害が出てくることも予想できる。川崎市の内輪で業務を回していては他の優秀な構造家が川崎市の物件を扱うことができない。そこにこのような弊害でしかない方が有名になっている。

 このようなシステムは他の地方自治台でもしばしば目にする。例えば先日私が行ったさいたま市でも同じく地元救済の意味で、地元に業務委託を集中させている。同じことかもしれない。しかし、さいたま市は少しマシである。なにしろ私が受注することができたのは、その点ですっとましなシステムであることを表している。


 JASO氏も言葉少なかったがこの点を指摘して講演会を終わった。川崎市はどうするのでしょうか。





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 マンションの耐震改修を考える時に、建築士に何を期待してコンサルを依頼するのか。

 お客さんと施工者との間の意思疎通を図ることが最も大きな作業となり、建築士ですら信用されていないとされることも出てきており、ましで業者は悪の権化ではないかとさえ思ってしまうお客さんもいる訳です。


 なにより公明正大である必要があります。その上で、建築士としての行為を振るうような感覚です。よくCMなどという役割の委任を打診されますが、お金にかかわることは建築士は苦手です。マンソンの耐震工事に関わるとき、そのことを次に書いてみたいと思います。





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