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論語の学校

執筆者の写真: misimamisima

更新日:2018年12月6日

二松学舎大学での論語研究会

  よく晴れた土曜日の午後、靖国神社から二松学舎大学のホールへと向かった。


  二松学舎創立者三島中州と渋沢栄一との交友を、同校の町先生の講義で拝聴させていただいた。明治維新に活躍した三島は学者であり渋沢は経済人であるけれども、実は幕末の激動の青春期を経て、それぞれ大きく志を抱いて維新を迎えた者として通じるものがあり、論語研究の出版などを通して浅からぬ交流があるというたいへん興味深いお話だった。

   渋沢は10代のころ志士として立ち、その後徳川慶喜の御料地で召抱えられ、御家人となり、西洋旅行jの後転進しついに経済人として成功したが、そのときの精神的、倫理的背景に論語があり、渋沢が論語研究において出版したものはj実は三島の本だそうだ。三島は儀と利とは合一であるとする(義理合一論)合理的な人であったようで、論拠の元にはこうした実学があり、三島もまた学者ながらも銀行設立など行い、その際には渋沢の力添えを得ていたという。



  研究会の最後に石川先生による論語の講義があり、講堂全体に響きわたる聴講者全員による論語の大唱和があった。昔学校で漢文を神妙な心持ちで学んだ時代を思い出した。


  論語の大唱和の後、余韻の残る中を家路についた。靖国神社はすでに人もまばらとなり、静寂を通り過ぎるときむしろ外国人観光客ばかりが目立つ。パール判事の胸像の前にいくらかの人垣ができていた。 

    

 子曰、志於道、拠於徳、依於仁、遊於芸。


    (先生はおっしゃいました。道を志し、徳に拠り、仁に依り、そして学問を楽しみなさい。)


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